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大阪ダブル選挙での大阪維新圧勝が与える影響

大阪ダブル選:維新圧勝、野党再編に影響 図式が複雑に - 毎日新聞

11/22 に実施された大阪府知事選と大阪市長選は、松井氏と吉村氏の当選で、大阪維新の圧勝となった。この結果は大阪の未来はもちろん、野党再編や来年の選挙にも影響を与えることになりそう。

大阪ダブル選:維新圧勝、野党再編に影響 図式が複雑に

http://mainichi.jp/select/news/20151125k0000m010112000c.html

 

実はトリプル選だった

実はこの日に行われた選挙はもう一つあった。大阪市西成区で行われた大阪市議補選である。大阪市長選に自民党から立候補した柳本氏は、ここの選挙区で5期当選していた。結果は大阪維新公認の岡田氏が当選で、自民党候補は敗北した。つまり、自民党はこの日3敗している。自民党支持が根付いていた西成区の敗北が、一番深刻なのかもしれない。無党派に加え、自民党支持層が大阪維新票へ流れたののは明白なので、全国区では自民党が強くても、大阪自民に関しては脆さが出てしまった。

大阪自民の緩み

この敗北の一番の原因と考えられるのは、やはり共産党と手を組んでしまったことだろう。5月の大阪都構想を問う住民投票においても共産党と組んでおり、このときの勝利で勘違いしてしまったのだろうか。住民投票有権者に "Yes or No” の選択肢を問うものだが、選挙は複数の政策を総合的に評価して代表者を選ぶものである。当然、自民党共産党で掲げる政策が異なる。当然共産党と相容れない政策については、妥協するのでは?と言う疑惑が出てしまう。共産党に対するアレルギーを持つ人も少なくない。
共産党の手下のように動くSEALS関西の動きも、大阪自民を追いやった。何しろ選挙演説で「アベ政治を許さない」の文字を上げていたのだから。彼らはわざとやっているようにしか見えない。彼らはW選挙が終わって沖縄に行くそうな。こんな人たちに応援される人を投票するわけがない。

加えて、5月で否定された大阪都構想の代案とされていた大阪会議が悲惨なものだった上に、対案ではないと言い始めてしまった。テレビの発言がネットに残る現代でこれは自殺行為で、嘘つきであることをアピールしただけ。ここでも大きな減点となった。

思うに、上記のような「緩み」は、橋下氏が嫌われているというイメージを強く持っていて、そんなに支持されないだろうとタカをくくっていたのではないか。そもそも、自民党も結構嫌われやすいことを忘れているようだ。

大阪維新大勝の余波

今回の結果で野党再編の動きが変わるかもしれない。何しろ共産党と組んだ自民党が惨敗したのだ。共産党の「国民連合政府」構想に少なからず色気を出していた民主党は、さすがに考え直すことになる。また、民主党の一部と"小"維新が手を組むことを模索しているが、民主党が解党するのであれば、"大"維新と組みたいはずだ。とは言え、民主党解党は大事なので、こちらはあまり期待できなそうだ。

加えて、大勝した大阪維新の「橋下」というカードがいったん表舞台から消えるのだ。いつこのカードを表舞台に再登場するか。野党は当然、与党も注目しているだろう。来年夏のW選挙の噂が流れ始めているが、一つはよく言われる消費増税凍結に伴う解散だが、もう一つは橋本氏の衆議院出馬を誘う動きである可能性がある。安倍首相はどう考えても橋下氏の国政進出を期待している。水面下での調整が進んでいる可能性もある。

ただし、個人的には大阪維新と橋下氏には大阪に専念してほしい。大阪経済を復活させることが、日本経済のカギとなるはずだから。それと、世間では橋下氏に注目が行きがちだが、実は松井氏のほうを評価する人が多い。すべては橋下氏次第だが、松井氏が前に出ることになると、大阪維新がもっと大きな存在となる可能性がある。

いずれにしろ、大阪都構想をどのように展開していくか、不安もありつつ期待して注目したい。